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雨の日は会えない、晴れた日は君を想うのabtのレビュー・感想・評価

3.5
タイトルが気になって観てみた。

妻を亡くした主人公が無感情に漂い、次第に感覚に正直に色んな物をぶっこわしたり衝動的でクレイジーな行動をしながら、自分の殻も壊しつつ妻との思い出や妻の存在を再認識していく映画。

原題はDemolition(解体)で、たしかに映画をよく説明している。邦題は作中に出てくる言葉だけど、原題とのギャップがすごいw
この邦題にどんな本質が込められているか真剣に考えたけど思い至らず、他の方の解説を見てなるほどと思った。
詩的で響きがよく強いフレーズだけれど、映画の本質はそこにはないかもしれない。これから観る人は、この邦題はあまり意識しすぎない方がいいと思う。

主人公の俳優が、ニヤっとする時のヒゲの生えた口がなんだか良い。少年とのやりとりは微笑ましく楽しく観れるが、全体的にはなんとなく投げやりだったり儚さというか、社会と繋がっていない浮遊感を感じる映画。

映画は作品と視聴者のプライベートな対話のようなところがあると思うので、他人の解釈や解説はいつも話半分で聞いたり全面的に受け入れたりしないが、今回は難解だったので他の方が解説したものを読んでなるほどと気付く点があった。ぜひまた時間を置いて見直してみたい。二回目、三回目はもっと楽しめる気がする。
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