世界観の構築が素晴らしい。
少々ゴージャス味が強い気もするが、中世の貴族を思わせる人々の服飾や身のこなし、そして主に屋敷ではあるが建物内部の様子や家具などのディテールも非常によく出来ていて、心酔する。
原作は読んだことないが、本筋をよく汲み取っているのであろうことは理解に容易い。まさに重厚なミステリー小説を読み上げたような心地よい読了感に似た気分が鑑賞後に込み上げる。
いやぁそれにしても屋敷ではホラーが起こりすぎる。
屋敷には高貴でセレブリティな空気で包んだ表層があれど、もうただならぬ怨念が渦巻いていて、、といった定番ものの一つ。
本作では、もうすでにその兆候が強く出てしまった死にゆく屋敷ではあるけど。
その手の作品としては、飽きることなく最後まで楽しめる良作だと思いました。
