題名通りではあるが、ドローンの機体が映る場面は少ないために、原題の皮肉めいたタイトル"good kill"のままの方が良いのではないかと感じた。
基本中東を飛んでいるドローンのカメラ映像とそれを操作するためのコンテナ、そしてイーサンホーク演じる主人公の家での場面の連続。
ドローンでの任務は次第にキツくなっていく。ラングレーと呼ばれる上の人間からの指示の場面は声だけの演出で余計に非情さを感じさせる。そして静かに砲撃は着弾するために非道さがより際立つ。そのため、観ていて単純に不快でした。
イーサンホークは徐々に擦り切れていき、夫婦間にも軋轢を生んでいく主人公の精神性を丁寧に演じていました。
相変わらず声が素敵。
ラングレーの指示に反抗をするシーンは彼なりの意思を感じて良かったと思ったのに
ラストの孤独な反抗がドローンでもってストレスを発散したようにしか思えず正直、納得のラストでは無かったです。
ただ、実際にPTSDに陥る軍人が少なくない以上、この映画をいま放映することには意義があると思います。