15.09.15
新しい戦争の形だとかそんなことではなく「戦争」というものに対する見方の違いがすごく浮き彫りになっていたという感じがする。結局戦争に巻き込まれて死ぬのは一般市民であるわけでこんなに無意味な争いはないって思う。ラスベガスの街並みに人工的に作り上げた住宅街とドローンを飛ばすコンテナを行き来するその道のりはまるで繋がった夢、虚像の世界を歩いているみたいでそのハリボテのような現実味のなさがすごく気持ち悪くそれでいてリアルだった。リアルだったというのはその偽物の中に住んでいる人間が自分も偽物なのかと葛藤しているようにも感じたからかもしれない。
ただ終始これは戦争の方法に対する批判とか戦いではなく「戦争」にアメリカという国がどれだけ依存しそして国がそれをベースに成り立っているのかというものをみせる作品だったと思う。軍産複合体という言葉があるように経済も政治も生活も軍にかなりの比重で頼っている。彼らにとって戦争という言葉はなくそれは「日常」であるということを生々しく描いている気がした。