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キャロルのayukaのレビュー・感想・評価

キャロル(2015年製作の映画)
3.9
画面がとても美しかった。ケイトブランシェットとルーニーマーラ、フィルムの粒感、作り込まれた50年代の小道具や洋服など、芸術となる映画。ふとした場面、本当に昔の映像のようでびっくりした。視覚で美しい作品だし、内容も儚くて、そこが美しいんだと思う。
私的には、もうちょっと説明がほしかったかなという感じ。しかしながら、表情とか行動とかから自分で掘り下げて推測するというところに醍醐味がある映画なんだと思う。そういう描かれなさに儚さを感じて、芸術を感じた。
ふたりの心の近づきはとーーーってもわかるようでわからないような、不思議な気持ちになったな。
アート作品のような映画だった、本当に。日本語でもう一度観たいです。

-追記-
DVD借りて日本語で観ました!なんともまあ英語では拾いきれていない部分が多くて。直接的なセリフでの描き方をしていないので、セリフのニュアンスから拾うことが多く、日本語と英語だけで観るのでは正直全然違った。私の英語力、、、。まずキャロルがもともと女性と関係を持っていたことすら読み取れてなかった私、、、。でもやっぱり表情や1つの手の動きや目の色から読み取らないといけない映画だった気がする。

本当に繊細な心の揺れ動きを、画面がそのまま映し出す繊細さのごとく表現していた。美しい、美しいのひとこと。触れたら壊れそうなほどに繊細。フィルムの粒感もたまらないほどにグッとくる。音楽も繊細でふたりをよく表している。素晴らしい映画だ。うん、素晴らしい演出だった、ありがとう。
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