Kosei

キャロルのKoseiのレビュー・感想・評価

キャロル(2015年製作の映画)
4.8
素晴らしかった。どの瞬間を切り取っても哀愁に満ちた絵画のようで、まだまだ全然咀嚼しきれていないのだけれど、そのふわっとした感覚が嫌じゃないどころかめちゃくちゃ心地良い。胸がいっぱいでため息しかでないです。
曇ったガラス窓に反射して写り込む降り注ぐような光の粒や、淡くにじむ色彩の中でひときわ目を引くキャロルが纏う赤がとにかく印象的で、ガラスやファインダーを介した眼差しの先にあるふたりだけの豊潤で甘美な世界にうっとり心酔してしまいそうになる。ただ、そのたった一枚の隔たりが触れることの叶わない二人の心や寛容ではない社会の表れのようでもう苦しくて苦しくて....!
すべてが収斂していくラストも完璧すぎる。あれこれ思いを巡らせていたらエンドロールが一瞬に感じた。余韻がすごいです。すごいです。
(ルーニーのおっぱいのサイズ感がたまらない。)
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