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キャロルのaikaのレビュー・感想・評価

キャロル(2015年製作の映画)
4.1

設定もあらすじも何も知らない状態で鑑賞したので、この映画の題材に気づいたときは素直に驚きました。1950年代、同性愛者への理解がほとんどないと言っても良い時代。気品があり、美しく、だけれど悲しい女性であるキャロルに惹かれていくテレーズとの禁断の恋。

自分は経験したことのない同性への感情、でも同性ではなく愛する人に置き換えると共感できる部分が多くある。相手が辛いときに何もできない自分の無力さへの苛立ち、好きなのに離れなければいけない悲しみ、一緒にいるときの安心感、同性愛のメカニズムというのを繊細に美しく描かれている作品でした( T_T)💗

2人とも多くは語らない、無駄のない台詞量、特にテレーズは感情の振り幅が狭いにも関わらずルーニーの演技力はさすがだなと思いました。うまくキャラクターを引っ張り出せていたし、自分の中での葛藤が丁寧に演技に現れているように感じました。
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