藤原聡紳

ヘイトフル・エイトの藤原聡紳のレビュー・感想・評価

ヘイトフル・エイト(2015年製作の映画)
2.0
めちゃくちゃ酷評したい。とにかくC級の映画監督と脚本家がやるであろう間違いが全て犯されていて、それはメタ的な映画ギャグかとも思ったが、そうだとしても長くて冗長。なんの意味もない章立て。各キャラそろうまでが長い。老眼鏡をいちいちかけるみたいないらないディティールを入れてくる。美麗な雪山の風景()を延々流す。本筋の事件発生まで数時間かけた上、事件の推理?はマジで大したことがなく、しかも謎解きの段になって過去パートとか挟みだす。素人か? クソが! という怒りを覚えながら見た。
しかし困ったことに、最終版になってキンタマ撃たれた話を始めてから急に面白いんだよ。下手に面白いから酷評がしにくい! なんだこの監督はセンス全振りかよ!!!
 
つまり最終的に面白かった。
でも腹立つから強いて酷評する。
一緒にみた映画マニア曰く、タランティーノって人は、脚本が下手であることを自認しているらしい。確かにこの脚本はへたくそだ。でもタランティーノが良い時ってのは、たぶん、脚本が下手だから敢えて○○した~みたいな工夫がある。ヘイトフルエイトにはそれがない。手抜きしている。手抜きで作られた映画をありがたがりたくはない。だから酷評。
これは、俺にとってこの映画が好みじゃないということだ。最終版が面白くて、その前すべてが面白さに必要だったとしてもダメだ(必要ないが)。
 
タランティーノじゃなかったらクソ映画だろ。ならクソ映画だよ。
藤原聡紳

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