MotokiA

ゴジラ キング・オブ・モンスターズのMotokiAのレビュー・感想・評価

2.5
前作が自分史上初めて映画館で寝ただけあって本作もここまでためてやっと観た。
正直映画館行かなくて良かったという感想だった。

設定がガバガバすぎてストーリー展開が雑すぎる。その雑さの中で男気とか家族愛みたいな演出されても滑稽でしかない。
ゴジラないし日本の怪獣映画オマージュなんだろうけどもはや誇張したモノマネ、ハリウッド版というかハリウッドザコシショウ版なんじゃないかとすら思った。

生死がかかる状況でボケーっと怪獣眺めてる系の演出がやりすぎ。ギドラ襲いーのゴジラインターセプト何回同じことやるんだよ。
なんなんだこのアホ親子、こいつらのせいでどんだけ人死んでんだよ。小娘に簡単に怪獣操縦装置盗まれて逃亡される大マヌケ悪の組織も今すぐ解散しろ。
芹沢も原作オマージュしたいのは分かるけど展開ぎ強引すぎる上に最後手作業であの少量の核運ぶの…噴飯ものなんですよ。
そういう色々が興醒めさせてくれるので全く映画に引き込まれない。
あと怪獣にちょいちょいお遊戯みたいな演技させるのもつらすぎる。ひざまずくかしずくポーズとかこれ見よがしに見得を切って去って行くのとか痛すぎる。ラドンがウッ!ってなってカメラ回り込むとモスラに刺されてましたはこのスケールこのルックでよくやろうと思ったな。2時間ドラマ殺人シーンすぎて共感性羞恥で目眩がした。

そんで怪獣は自然を司ってんだろが。ゴジラもギドラもなんであんな圧倒的な力を持った存在なのにカスみたいな人間いちいち意識したり襲ったりしてんだよ。
ジュラシックパークじゃねーんだよ、寄生虫未満の人間如きが怪獣に意識してもらってるなんてこと自体がおこがましい。こういうところは冗談抜きで欧米人には理解できない自然観なんだと思う。
口先だけで人間の過ちとか自然の怒り的なセリフがあったけど結局通じ合える気になってコントロールしようとしてる人間のエゴ丸出しに見える。

そんなこんなで観てる間7、8回キレそうになりながらなんとか最後まで観た。

どうしても初代や平成vsシリーズが自分の中ではゴジラだから…ゴジラは人間の愚かさが招いた厄災であり犠牲者でもある。
人間は被害者ではなく明確に加害者。ゴジラは決してコントロールできない災害であり、そもそもの加害者たる人間は殺されながら生かされて、なんとか制御しようとして敗北し続ける。意思が通じ合えるかと淡い期待を持っても通じ合えない。そういう存在がゴジラなんだと思う。

どうでもいいけど主人公のおっさんが志村けんと中村雅俊混ぜた感じのいい顔だった。
登場直後のラドンの存在感や空中のアクションのカッコよさ、ギドラの造型やポーズのカッコ良さは良かった。
MotokiA

MotokiA