うめ

ババドック 暗闇の魔物のうめのレビュー・感想・評価

ババドック 暗闇の魔物(2014年製作の映画)
3.4
ババドックという絵本を読んだことで、徐々に追い詰められていく母親と子の話。
まずはババドックが登場する絵本のヴィジュアルがいい。絵本だが、少し気味が悪い…そんな微妙な雰囲気を前半に出すことで、後半、実際にババドックが襲ってくるシーンの恐ろしさを増幅させている。
私は今作を観て、中島敦の「山月記」を思い出した。人は皆、猛獣使い。心に巣食う記憶や感情をいかにコントロールするか。いや、コントロールできるのか。というのが、今作でも問われているような気がした。そう考えると、主人公である母親はまさに上手く付き合っていく術を得たのだろう。
少し展開が読めてしまう部分もあるが、人間の内面をホラーで描けている良作だ。
うめ

うめ