りんご

君が生きた証のりんごのレビュー・感想・評価

君が生きた証(2014年製作の映画)
4.0
ウィリアムHメイシー監督。
亡きアントン出演。
ずーっとマイリストに眠っていた本作。
やっと見ることができました♪
胸にズシっとくる
とっても考え深い作品でした。

〜あらすじ〜
銃乱射事件で
息子を失ったサム(ビリークラダップ)は
生きる気力を失い、
大手企業を辞めボート暮らし。
そんなある日、
元妻から受け取った息子の遺品の中から
歌のデモテープを見つける。
バーで歌を披露していると
サムに魅了された若者クェンティン(アントンイェルチン)に誘われ、バンドを組むことに。
サムは息子の残した歌を歌い始めた。

亡くなった息子の歌を歌うことで
そして、
息子と同世代のクェンティン達と
一緒に歌うことで、
きっとサム自身、
息子との時間を取り戻せた感覚に陥ってたと思います!
バンドも好調!
サムにも笑顔が戻り、
サムとクェンティンの関係は
まさしく親子のようだった。
彼らのやり取りは本当に微笑ましかった♪

が、
驚きのまさかの展開に。
サムの今までの苦悩がどっと押し寄せて
一気に辛く、胸が苦しくなりましたね。

あのラストシーン、
どう思ったらいいのか。
とっても複雑。

ぜひ、前情報なしで
鑑賞ください!!

以下はネタバレになります。
















ラストシーン、
あの歌を私は
素敵だとは思えなかった。
どんなに悩んでいたとしても
苦しんでいたとしても、
犯罪を犯していい理由にはならないし。
美化してはいけない!

でも視点をお父さんに変えると
ちょっと考えも変わってきます。

『自分も他と同じ、息子を亡くした親だ。
例え息子が犯人であっても。』
と、泣きながら言っていたのが
とても印象的でした。
生まれた時から
ずっと無償の愛を与えていた息子が
ある日加害者となる。
歌で初めて知った息子の苦しみ。
サムはどんな思いだったんだろう。
辛くてもその思いを被害者の手前、
吐き出すことはできなかったのではないか。
やり場のない、
どこにもぶつけることの出来ない思いは
考えただけでも涙が出ます。
歌で息子を理解し癒され、乗り越えて、
サムには幸せな人生を歩んでいって欲しい。
そう心から願う映画でした。

☆Netflixにて鑑賞☆
2017年161本目
りんご

りんご