Auralee

あなたを見送る7日間のAuraleeのレビュー・感想・評価

あなたを見送る7日間(2014年製作の映画)
3.5
父親を亡くした兄弟がユダヤ教のしきたりに従って七日間一緒に過ごすお話。
家族間で性の話が赤裸々に語られるので下品だと感じる人もいそうだけど、性は人の営みの一部。むしろこれだけ大らかに語られるといっそ清々しいというか、微笑ましいなと思ってしまった。

人の性(生)を滑稽に、時に哀切に描きながらも全体的なトーンは優しくて、家族の有り難みと面倒くささもリアルに見せてくれます。
率直な母をジェーン・フォンダがやってるのも笑えるし、トラブルメイカーで時々天使な末っ子フィリップを演じたアダム・ドライバーも魅力的。主人公のジェイソン・ベイトマンも当て書きしたのかと思うほどハマってました。

どれだけ年を重ねても人は皆、内面では子供の頃の感性を持ち続けているし、本当は社会でやっていくための振る舞い方を何とか身につけて生きてるだけなんだよなあ。
だから家族の中にいると簡単に子供に戻ってしまう。子供の目で本当にこのままでいいの?って今の自分を振り返る事が出来る。
ラストが某青春映画のオマージュなのも、いつだって遅すぎる事はないんだと思えて爽快でした。

ところで監督のショーン・レヴィさん、ストレンジャーシングスを作ってる方なんですね。トーク番組でダフィーブラザース(監督)の頼れる兄貴みたいに見えた姿が印象的だったんだけど、なるほど〜と納得しました。
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