まだ今のような男女に対する価値観が出来上がっていなかった頃の日本のありのままの様子が、誰かの思考のフィルターにかかっていないのに美しく描かれていました。
かなり難しい日本語が流れるように展開されるので、ある程度古典に詳しくないと意味が分からないかもしれません。
戸田恵梨香さんの弱々しく消費される女性から、心身ともに強く美しくなっていく演技に引き込まれました。
大泉洋さんが途中、とんでもない長口上を畳み掛けるシーンがあるのですが、鳥肌モノの素晴らしさです。
樹木希林さんも本当に筆舌尽くし難い演技をされていて、彼女が亡くなられた今後も語り継ぎたい作品でした。