（おもに）認知症で心が塞ぎ込んでしまった人々に、彼等が健やかだった頃の音楽を聴かせてみたら、なにか変わるんじゃないだろうか。失われた記憶とか本来の人格を呼び戻せるんじゃないだろうか。
そういう信念に基づいたドキュメンタリー。
すべてがこの映画のようにうまくいくはずもないし、もしかしたらどこかに嘘や大げさが潜んでいるのかも知れない。
または本来の人格というやつがひどくて、認知症になったことが親類にはむしろ幸いという家庭だってあると思う。
でも、中にはたしかに親やパートナーの病に心を痛め蝕まれていく人たちがいて、そういう人たちのためにこそ音楽療法が、あるいはこの映画が光明になればいいと思った。
視聴手段が少ないのが残念。
