このレビューはネタバレを含みます
彼らは決して裏切らない。
仲間も期待も。
クイル、ガモーラ、ロケット、ドラックス、ベビーグルート。
ガーディアンズ仲間内での関係性も新たな進展があったり、
彼らと新キャラクターであるクイルの父エゴやマンティスとの関係ができ、
彼らと前作で敵同士だったネビュラやヨンドゥといった既出のキャラクターとの関係が深まったことにより、
それらを通してガーディアンズ達の新たな魅力を知ることもできた。
ますます彼らを好きになったことは言うまでもない。
このシリーズの素晴らしい要素であるオープニングロールは前作ではクイルがウォークマンとともに調子のいい踊り(魅せるためではなく本人の自己満なためダンスとはあえて呼ばないでおく)を見せてくれたが、
今作ではクイルの影響かかなり音楽好きになっていたベビーグルートが楽しげに踊りを披露してくれている。
冒頭からインパクト大のベビーグルートが最後まで終始愛嬌を振りまいてくれており、お世辞にも目の保養となるキャラクターがいない中、マスコットとしても機能していた。
他にも全身黄金で覆われたソヴリン人の軍勢やヨンドゥを裏切るテイザーフェイス、ラヴェジャーズ全隊リーダーとして登場したシルベスタースタローン等脇を固めるキャラクターも相変わらず濃く、素晴らしい。
そしてなにより、音楽が最高である。
前作では70〜80年代のブラックミュージックがふんだんに使われていたが、今作ではポップスが多く、こういったアプローチでくるのかと感銘を受けた。
ソニーのウォークマンが壊されたときはどうなってしまうのかと、冷や汗をかいたが、ヨンドゥからズーンというiPodのような機器を受け取っておりホッとした。(しかも300曲入りとのこと)
滅びゆく惑星から脱出する際に、
”まともなこと1つしてこなかった、
俺を男にさせろ。”とクイルを救うため残るヨンドゥ。
I'm groot.
(”クソガーディアンズオブギャラクシーにようこそ。”)
と答えるベビーグルートと訳すロケット。
クイルとともに宇宙空間に脱出したヨンドゥが、最後に
”俺みたいなろくでなしがいい息子を持てたぜ。”とクイルを息子として思っていたことを告げると
”長い間探し回っているものって身近にあるのに気づかないだけ。”
とヨンドゥを本当の意味で父と認めたクイル。
ラストのヨンドゥの死はウルっときた。
その際のBGMであるCat stevensのfather and sonはまさにヨンドゥが言いたいことのように思え、涙を誘う。
うまくまとめられなくて恐縮であるが、
この映画に対しては余計な言葉はいらない。
ヨンドゥの言葉を借りれば、頭で考える必要はないのである。
前作よりパワーアップした今作。
観ない手はない。
サントラを買ったのでさっそく聴き込むとする。