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オデッセイの753のレビュー・感想・評価

オデッセイ(2015年製作の映画)
4.2

POPEYE2020,8月号の中で柄本佑くんが原作本「火星の人」を紹介していたのを見つけたタイミングで改めて鑑賞。

取り残されたのが彼で、そして彼が植物学者で、しかもひょうきんな性格で、本当によかった!と思わせるピンポイントな設定が、そう!そこそこ!という気持ちいいところを絶妙に突いてくる原作アンディ・ウィアーのバランス感覚とユーモアに、監督リドリー・スコットのSFテクニックががっちゃんこ。
宇宙を旅する系どサイエンス・フィクションでありながら、時折ほのぼの日常系ヒューマン・ドラマ観ていると錯覚してしまうという、かつて見たことのないサイエンス・ファンタジー映画。

柄本くんも言ってたけど、執筆中のウィアーの新作のタイトルが『Project Hail Mary』(神頼み計画 笑)らしくてそっちも楽しみ!

この映画を観て思うのはやはり映画音楽の重要性。劇中、時折無音になるシーンがあって、あれは「ここ今、宇宙ね」という確認なのだと思うんだけど、そうやって突然楽しかった空気から何光年も突き放すような表現方法も音ならではのもの。
逆にクライマックスの救出シーンでは緊迫感を演出するような音楽がないから少しあっさりとしすぎているかも?

どんな曲を使うのか、いつ使うのか、どう使うのか。
改めてお気に入りの映画を音に注目(注耳?)しながら観たくなってきた。
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