doberman

仮面ライダー1号のdobermanのレビュー・感想・評価

仮面ライダー1号(2016年製作の映画)
4.1
「おやっさん、帰ってきたよ」
本郷猛の学びとは?愛する者のため、ライダーは何度でも立ち上がる。

1号にもゴーストにも詳しすぎない、平成初期ライダー世代にこそハマってほしい作品。
1号ライダーが、本郷猛が、藤岡弘、が、画面の中で動いてるのは、平成ライダーオタクにはガツン。1号のシーン転換音が鳴るたびにしびれる。

ライダーシリーズ45周年に1号ライダーの映画なんてやってたとは!知らなかった!
クウガに始まり、ディケイドで止まり、ビルドにうずき始めたあの時間がふたたび動き出すような気がした。やはり原点はライダー創世記にありました。

完全に1号ライダーを描くのか?と思いきや食い合わせライダーはまったく知らないゴースト。客寄せゴーストになるのかならないのか、どうなるコレ。とは思ったものの邪魔しない程度、というか今回のメッセージにはむしろ合致してるテーマのライダーだった。ナイスタイミング。ゴーストも全シリーズ見たくなった。

命とは?というなかなかのビッグテーマに迫りたかったのか、それを追い求めながら、本郷猛もゴーストも学んでいくっていう流れ。
本郷猛がお説教たれるだけじゃなく、孤独に生きてきたからこそ凝り固まったライダースピリットに、ライダーは守るべき人や仲間がいるから蘇るっていう新たな気づきを得て不死鳥のごとく!ってのがイイ。カンドー。

藤岡弘、の1号ライダーは本当に味がある。元祖ライダー世代ではないから、もしかしたらこんなの藤岡弘、でしかない!1号じゃない!っていう人もいるのかもしれないけど、藤岡弘、の画力と迫力と説得力はこの人こそライダーの始祖なんだって確信を訴えてくるよう。

JK×藤岡弘、もいい構図。カワイイ。
恋慕なのか子心なのかわからないが、スパイスとしての役割はバッチリかと。

気になったところは他のユーザーさんも言ってたけど、地獄大使がディケイド世界線だったところ、ノバショッカーが広がらなかったところ、くらいかな。
まあ劇場版ライダーの拾えてないラインには乗っかるくらいだった。

1号ライダーのスーツデザインも逆によかったし、藤岡弘、のライダー愛も伝わったし。そのシリーズが今も続いているっていう奇跡みたいな45年に感謝したくなる映画でした。石ノ森章太郎先生バンザイ。
doberman

doberman