ふーみん

伝え続ける情熱と音楽のふーみんのレビュー・感想・評価

伝え続ける情熱と音楽(2014年製作の映画)
4.3
「理論について教えることは出来るが、勇気をもって自分を表現することを教える人は少ない。見守り、勇気付けることが必要なんだ(大意)」というクラーク・テリーの言葉は、本作を象徴するとともにCTのマスターとしての在り方を表す至言だ。
正しい技術は当然必要だけど正しいだけのプレイに面白みはない。それを以って自由に自分を表現するのがジャズというジャンルとすれば、勇気こそその根幹なのだろう。
ジャスティン・カウフリンの、高度な技術を持ちながらもどこか自信なさげなプレイと、その人柄の心優しさは、CTとのやり取りを通して彩をなすドラマとなっている。ドキュメンタリの凄味を思わされる。
ところでモンク・コンペで一番に挙げられたのがエメット・コーエンというのはなんとも感慨深い。
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