よねちゃん

ペーパー・タウンのよねちゃんのレビュー・感想・評価

ペーパー・タウン(2015年製作の映画)
4.5
『きっと、星のせいじゃない。』と同じ原作者を持つ作品、と期待して観ると、ブチ切れてしまう女子が多そうな作品です。
こんなに高い評価を与えたり、繰り返し観たりしているのは自分だけなんじゃないかと思ってます。

ひとことでいうと、高校生を主人公とする青春もの。
とにかく学園の女王様たる本作のヒロイン・マーゴ(カーラ)がわがままで勝手すぎる。それに振り回される情けない男主人公クエンティン。惚れた弱みそのもの。
この構図、ジブリで映像化された「海がきこえる」に良く似てます。マーゴと武藤里伽子が重なりますね。

ただ、まぁこんな女子に振り回されて結果痛い思いしてもいいかなぁと思ってしまうんですよね。そういう自分も本作と映画化スタッフが同じという『500日のサマー』のサマーには振り回されたくない。何かが違うようです。

作中では、成り行きから行動を共にしたマーゴとクエンティンが意気投合し、いい雰囲気になったと思った翌日にマーゴが失踪。残された手がかりを元にクエンティンの彼女捜しのミステリーが始まります。
マーゴ失踪までが映画内では30分程度の尺ですが、この30分で終わりでもいいんじゃないと思えるくらい、一つの話として良くまとまっています。失踪直前、高層ビルの一室で二人がいい雰囲気になったシーンは私のお気に入りです。