フラフラする男と女を綾野剛、多部未華子は上手く演じていたし、松坂桃李のおネェ演技もよかった(笑)しかし、残念な部分が多い作品だったと思う。
前半の元カレの亡霊や多部未華子のモノローグが結局何にも活きてこなかった。それほどコミカルというわけでもないし、わざわざ説明しなくてもわかることを延々と語る。長いよ。
植物と庭、演劇などの要素は時間経過や心情描写に使えそうな素材だったのに特に何もなく。別にムリに使う必要はないとも思うが、ならばなぜこの要素が割と全編において存在していたのかが謎。人物描写にもなってない。
精神的に不安定だった多部未華子と光宗薫と綾野剛、彼らの恋愛観も理解はできるが共感はできなかった。
少なくとも多部未華子に関しては、モノローグで「変わらなければ」と冒頭から繰り返していたにも関わらず、自分を正当化し、責任を他人になすりつけ、成長しないまま終わる。綾野剛を否定する言葉が全部自分自身に返ってくる言葉でもあるはずなのにそれにも気づかない。
綾野剛と多部未華子がいちゃいちゃするシーンはとても2人が可愛らしく瑞々しくて素敵だっただけにもうちょっと納得させてほしかった。