わち

セッションのわちのレビュー・感想・評価

セッション(2014年製作の映画)
3.5
アカデミー賞助演男優賞を受賞した“J.K.シモンズa.k.a.フレッチャー先生”の怪演が話題となった映画。よくある師弟関係なんて生易しいものではなく、恫喝とそれによるプレッシャーによって追いつめられていく主人公(およびジャズバンドのメンバーたち)が終始描かれ、それがカタルシスを呼ぶラストに繋がるという、話の展開としてはその演技も相まって極上のエンタメとして完成されていた。ただし個人的には、中学高校とフレッチャー先生ほどではないものの、軽い体罰を含んだ指導を部活動で受け、決してそれが成功体験に繋がったとは言えない身としては、最後のシーンは、「もっている」人にしか正当化出来ない展開に感じ、少々不快感が残ってしまった。フレッチャーの態度は、“偏執的なジャズの完成度への執着心”というよりは単純な支配欲のように映ってしまう。ある意味『はじまりのうた』の対極にあるような作品。