名門音大の最高峰のジャズバンドに加入したドラマーのニーマンと鬼軍曹指揮者フレッチャー。
セッションだなんて生ぬるい。師匠と弟子の闘い。
ストイック通り越して狂ってる。
血と汗の飛び散るドラム叩きは自分の中のジャズのイメージとかけ離れててもはやロック。
フレッチャーはとにかくスパルタで超口が悪いんだけど、言い回しがツボすぎて憎めなかった。
スパンスパンビンタされるわ、物を投げられるわ、親まで侮辱されるわ、そんなニーマンがフレッチャーに一矢報いることはできるのか。
ラスト10分の凄まじい長回しは圧巻。
音楽繋がりの長回しだと、最近のだとサイタマノラッパーシリーズを超えてしまった。
原題の「Whiplash」は劇中で何度も演奏してる曲名なんだけど、激しいドラム叩きもフレッチャーの軍隊さながら鞭打つ超体育会系熱血指導の様子もまさに「ウィップラッシュ」って感じで作品の内容にぴったりな良いタイトルなのに、邦題は何で「セッション」にしたんだろう。
バードマンは鑑賞直後は正直うーん…でもジワジワ効いて、いまだに痛みを引きずっているような、ダメージ蓄積系の作品だったけど、これは一発KOスタンディングオベーションな衝撃。
どっちも良い。ノゲイラ対ヒョードル。
2014年のベスト1、チョコレートドーナツで憎き検事を演じてたオッサンが、今回ウザい親戚を演じてて小さく舌打ち。名脇役だわ。