監督・脚本はデミアン・チャゼル。彼もドラマーで自身の経験からこれを作った。
プロデューサーはジェイソン・ライトマン。『ジュノ』『マイレージ・マイライフ』の監督。
名門音楽学校に入学したニーマン(マイルズ・テラー)。伝説の鬼教師のフレッチャー(J・K・シモンズ)のバンドにスカウトされ、明るい未来を約束されたと思っていた。
しかし、フレッチャーの教育は、異常なほどの完璧さを求め、罵倒を浴びせ、罠と狂気に満ちたものであった…
フレッチャーの狂気により、大人しかったニーマンも狂気的になっていく。ドラムスの控えの立場から主奏者になる事、フレッチャーに認められたい事への執着が尋常でなくなってくる。
もう偏執的としかいいようのない。
そして、絶対的な師弟の関係から、男と男の戦いとなっていくのです。
ここがこの映画のポイントのひとつです。
フレッチャーの授業、ほんとに凄まじい。わずかな音とリズムのズレさえ許さない。
フレッチャーは何故異常な狂気じみた厳しさなのか。
天才を育てたいという気持ち、愛、それと共に、音楽家にはなれなかったであろう悔しさからくる若いものへの嫉妬のようにも思える。
ほんとに最後の最後の最後まで、幕がおりるまで続く緊張感の凄さ。
二人の駆け引き、想像と違う方向に進む脚本‼
最後の曲、「caravan」は神がかってた‼
その演奏の迫力、素晴らしさ、凄まじさからなのか、
緊張感から解き放たれたからか、
終わった瞬間に涙がでて、口がガチガチして、手の震えがとまらなかった…動悸がすごい‼
映画見て号泣した事は何度もあるけど、エンドロールでこんなに心臓がバクバクしたのは初めてだ。ちょっと過呼吸みたいになった‼
演奏終わった瞬間、拍手した客がいた。いや、もう、その気持ちがめっちゃわかる‼
伝説のライブを目の当たりにした感じ‼‼
原題は『whiplash』
劇中で演奏される曲の名前なんだけど、むち打ちって意味。首を動かしすぎてむち打ちになる疾患。
素晴らしい題名。この映画をあらわしている。音楽というものにのめり込み過ぎて患う。
今も、あの激しいドラム音が体を響かす。
グルーヴィーとは違う、怒りと執念の狂った響き。
一昨日公開初日だったから詳しく書かない…この3倍は言いたいことがある。
この映画、ホラーだと思う(笑)