ここまで「描写」というもので目を釘付けにされるアニメもなかなかにない
最初に江戸時代の町並みとそこで生きていている人たちの手抜きのない高密度な描写が目を引き付ける
そして、お栄という主人公の人柄、在り方に目が離せなくなる
この映画は物語という意味では特に派手なことも劇的な展開もない
しかし、江戸時代の描写、登場人物の描写に心を掴まれる
また、筆で描いたような線が面妖に動く様や、役者陣の素晴らしい演技、気合の入った背景動画の作画だったり、どのセクションも高水準な仕事ぶりを感じる。
近年、現代劇やファンタジー、SFといった世界観が特に多くなってきてる中で真っ当な時代劇がアニメで見られる幸福を感じる。
是非、色んな人たちに見て欲しい。