タクシードライバーの浣腸版的だけど、大きく異なるところは、タクシードライバーが「射殺による排除」に対して、ウォーターパワーが「浣腸による浄化」、排除か矯正かが大きく異なる。ウォーターパワーの主人公は、悪いものを身体から出せば(デトックス)、オーケーという性善説的。そういうピュアなメンタルからのパターナリズム的愛国者(気が狂った連続浣腸レイプ犯なんだけど、あと、のぞきが日課)。
オープニングの国旗をバックに写真を撮ってもらうシーン一発で主人公のキャラクターを示すあたりは見事。
また、主人公が浣腸に感銘(というか啓示)を受けるときが、医者とナースと患者というコスプレセックスだったりと、画で語るのがとてもうまい。
終わり方のブツ切り感は好き。
「浣腸で浄化」という使命感に燃える主人公の名言が全部ぶっちぎりに良かった。
本当に主人公がピュアで、だから鬱屈して、変なものに感銘を受けるあたりは、わりと普遍的なことだと思うし、切ない。自分はもうピュアじゃないから、主人公はきっと、きれいになったアナルに自分の精液を入れて、洗脳完了とかやるのではないか?ワクワクとか思っていたので、ただただ洗うだけの主人公のピュアさにやられた。
メンタルデトックス映画の記念碑的作品としてヨガ教室とかで流せばいいんじゃない。