タチカワ買い出し紀行

歩みつつ垣間見た美しい時の数々のタチカワ買い出し紀行のレビュー・感想・評価

5.0
メカス作品史上、最も心に響いたかも知れない。
まず、タイトルが秀逸すぎる...
約5時間近くある作品なので、お世辞にも「体感的に一瞬だった」とは言えないが、それでも時間なんて忘れてしまうぐらいには引き込まれた。
この作品は「ジョナス・メカス」と言う名の1人の男と、その男の人生に関わりを持つ人々や時間・記憶・経験の結晶であり、記録であると感じました。
まさしく1人の人間の人生を覗かせてもらっている気分だった。
自分にはないはずの他人の記憶なのに、淡くて曖昧で、濁ったような忘れかけの思い出が脳裏をよぎる。自分の過去と照らし合わせてしまっているうちに、自然と涙がこぼれていた。
その点を踏まえてこの映像作品は、ある意味レビューなんてするべきじゃないのかも知れない...いやレビューのしようがないって方が正しいかも。
まあどちらにせよ、本当に本当に感動した作品でした。
こんな素晴らしい映像記録を世に残してくれてありがとう...
メカス監督の体験した思い出や感動は、今後も作品を見るさまざまな人々と共有され、またその人たちの記憶に刻まれるでしょう。
そうやって、映像作品は時代を超えて残り続けるんだろうなぁ...