Luciandead

JOKER ジョーカーのLuciandeadのレビュー・感想・評価

JOKER ジョーカー(1996年製作の映画)
3.5
『ビーバップ・ハイスクール』のその後を思わせる物語がどうしようもなく切ない。映画は感傷的な要素を排しているが。勉強が出来て成績優秀なわけではなくただ腕力と度胸だけでのし上がれるのは学生時代までで社会に出るとそんな経歴(?)は何の役にも立たず、学生時代にツルでいた連中は何処へ行ったのだろう。そんなどうしようもない現実を冒頭から目の当たりにさせられてヤンキーだったわけでもないのに同情してしまう。2人が出会ったのは映画的な偶然なのだが、目の前に立ちはだかる現実の壁は厚く再びヤンキー時代の繰り返し、というか更に酷い状況に追い込まれる。そこに『ゲッタウェイ』できる逃げ場はなく、国境を越えるなんて夢物語。結局彼等は戻るしか選択肢はなかったのだろう。きうちかずひろの中で1番好きかも。
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