JOKER ジョーカーの作品情報・感想・評価

JOKER ジョーカー1996年製作の映画)

製作国:

上映時間:96分

2.8

「JOKER ジョーカー」に投稿された感想・評価

きうちかずひろは深作欣二ではなく中島貞夫派なんだろうな、と思ったりした。
そのくらい本作には中島貞夫イズムが溢れている。つまりは「チンピラ哀歌」だ。

『カルロス』に比べ、物語の規模はかなり狭くなっている。
主役の男女カップルがあるヤクザと揉めてしまい、その舎弟のチンピラを1人殺してしまう。
しかし、ヤクザはさっさとイモを引いてしまったため、暴走したチンピラ達は復讐に狂っていく。
この映画、途中から主役が敵のチンピラにシフトしていくのだ。

かつての中島貞夫がアンチ・ロマン主義を掲げつつもロマン主義に陥っていったのに比べ、きうちかずひろは随分と自覚的なためか、陶酔に迷いが無い。
3人組は映画の中盤までは単なるリンチ加害者として描かれるが、主人公によって1人が殺されると、3人組の普段のみみっちい生活が回想される。
そこでの彼らはその辺の気のいい兄ちゃんであり、むしろ主人公カップルの方が非人間的に見えるぐらいだ。
世間に馴染めず、ヤクザからも利用され、映画の中でも惨めな悪役。
ヤクザも主人公カップルも敵に回し、たった2人で死を覚悟して戦いに向かう泥臭さ。
エンドクレジットで映るおどけた3人の写真の切なさ。映画の焦点は完全に彼らに合っている。
好き。

台詞まわしや、コマ割り構図のセンスのみで成り立っていたビーバップハイスクール。なるほど、それを映画にすれば、悪くはならない、はず。

もちろん作りは荒いけど
嫌いではない。
〝低くくて狭い空の逃避行〟

『カルロス』91年『BE-BOP-HIGHSCHOOL』94年に続き作られた、きうちかずひろ監督の96年の作品です。

元高校球児、現チンピラの男が、見知らぬ男女の痴話喧嘩を仲裁した事により、ヤクザものが絡むイザコザに巻き込まれると言うお話。
『BE-BOP-HIGHSCHOOL』は未見なのですが、『カルロス』の暗い画作りに対して、今作は凄く明るい画作りです。ワケありの男と女が、青く晴れた空の下を、大っきくて真っ赤なオープンカーを転がす姿が印象的です。アメリカ映画で言うなら、ロサンゼルスからメキシコに向けての危険な逃避行みたいな感じなのかも?
けれど、『テルマ&ルイーズ』や『トゥルーロマンス』などに比べると何か違和感が・・・。まず、道が狭い。どデカイアメ車が窮屈そう。そして、空も狭い。ビルやなんやで余白がないです。
この辺りの違和感が引っかかったのか、個人的にあまりノレませんでした。その先に、死が待ってるにしても、自由に何に縛られる事なく、突っ走る姿が観たい!!

きうちかずひろ監督は、渡瀬恒彦主演の『鉄と鉛』と言う作品が、評判良い様なので、そっちに期待したいと思います。
『ビーバップ・ハイスクール』のその後を思わせる物語がどうしようもなく切ない。映画は感傷的な要素を排しているが。勉強が出来て成績優秀なわけではなくただ腕力と度胸だけでのし上がれるのは学生時代までで社会に出るとそんな経歴(?)は何の役にも立たず、学生時代にツルでいた連中は何処へ行ったのだろう。そんなどうしようもない現実を冒頭から目の当たりにさせられてヤンキーだったわけでもないのに同情してしまう。2人が出会ったのは映画的な偶然なのだが、目の前に立ちはだかる現実の壁は厚く再びヤンキー時代の繰り返し、というか更に酷い状況に追い込まれる。そこに『ゲッタウェイ』できる逃げ場はなく、国境を越えるなんて夢物語。結局彼等は戻るしか選択肢はなかったのだろう。きうちかずひろの中で1番好きかも。
多才だなぁ監督。この映画なにがいいって、敵対するチンピラ二人組に焦点を当てたところ。随一の見せ場。お ってなった。
怒れる若者の無軌道さとか、ある意味Vシネマのコンセプトを体現してさえいた
ラピュタ阿佐ヶ谷
Vシネマ25連発 14発目!!!

普通に面白かった。
セリフはちょっとクサイかなとも思ったけど、脚本が魅力的やし、映画の途中で役者が覚醒した感あってグっときたっす。
きうちかずひろのトークショーもめちゃ良かったし、客にギンティ小林いてテンションあがった!