カミキハラ

北の国から'84夏のカミキハラのレビュー・感想・評価

北の国から'84夏(1984年製作の映画)
4.3
やはり今シリーズは素晴らしい人間ドラマであると再確認した作品。
登場人物全員の人間臭さをまじまじと見せつけられた。
今作は特に人間の『弱さ』に焦点を当てた物語。
自分の、そして他人の弱さを知り許す心。
それがなんと難しいことか。
それをなんと細部まで丁寧に描いているのだろうか。
きっと純の弱さを完全に非難できる人は一人もいないと思う。

あのラーメン屋にて。
卑怯な自分の行為を勇気を出して告白した純。
そんな純を気遣う蛍。
自身の弱さを隠さず話し純の狡さを許した五郎。
それから家路を辿るラストシーンでの3人は、まさに家族愛そのものを体現していた。