長靴を吐いたネコ

さらば、愛の言葉よの長靴を吐いたネコのネタバレレビュー・内容・結末

さらば、愛の言葉よ(2014年製作の映画)
1.7

このレビューはネタバレを含みます

※ネタバレ全く自重していませんので、今後観る予定のある方は読まないことをお薦めします。
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【さらば、愛の言葉よ】 (Theatre)
2015年
総合評価 1.6 → ☆1.7

「シナリオ」 (1.0) … 1 → 1
「演出全般」 (1.2) … 2 → 2.4
「心理効果」 (1.5) … 1 → 1.5
「視覚効果」 (1.1) … 1 → 1.1
「音響効果」 (0.9) … 1 → 0.9
「教養/啓発」 (0.8) … 1 → 0.8
「俳優/声優」 (0.7) … 1 → 0.7
「独創性」 (0.8) … 5 → 4.8
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【ストーリー】
犬と裸のネーチャンとおっさんが数人、めまぐるしく入れ替わるシーンの連続に映し出されるが、ストーリーはイマイチ不明。多分浮気か何かの末に揉めて刃傷沙汰になってたっぽいです。
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【魅力】
・自分の感性の限界を感じることができる…かも
・短い

【不満】
・客を楽しませようとする意思が1㍉も感じられない
・目が疲れる
・耳も疲れる

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【少し突っ込んだ感想】
映画の冒頭で、「現実主義は想像力からの逃避である(うろ覚え)」というセリフが有りました。この映画は観客の想像力を測る試金石のようなものなのかもしれません…そんなわけで、想像力を極力働かせながら観たのですが、まるで面白さが解らない(笑)
「気狂いピエロ」という映画の監督ですが、その映画は「芸術肌のオッチャンが、芸術的素養のない奔放な女性と噛み合わない旅をするロードムービー」といった印象です。演出には個性がありました。
今作品は、その特性をかなり強調しているように感じます。演出の個性に磨きがかかり、芸術かぶれな表現もとことん多用。なので、監督ファンの人には垂涎の一作かもしれませんが、どうやら私の鑑賞能力の限界を超えてしまった模様。
立体映像での評価が高いのですが、残念ながら名古屋では2Dのみ。どんな立体なのか少し興味はあります。しかし何より、一番不快だったのが音楽で、同じ音楽の使い回しは良いとしても、静寂からいきなり大音量でかかることが多く、心の準備ができててもビクッっとして、なんかもう疲れたというか、開始30分頃から心のうちにフツフツと静かな怒りが湧いてくるのを感じましたね。

とはいえ、解る人には最高の映画となりえる作品かもしれませんし、好みを図る試金石として、かなり強烈なリトマス試験紙だったのではないかと思います。すなわち、思いっきり酷評していますが、観たこと自体は貴重な体験で、こういう作品を勧めていただけるのは有難いですね。


【蛇足】
反体制的な表現が一貫して散りばめられていたような気がします。サブリミナル効果で革命でも煽ってるのだろうかと思ってしまいました。

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