じみー

温泉こんにゃく芸者のじみーのレビュー・感想・評価

温泉こんにゃく芸者(1970年製作の映画)
4.0
なにも意味がわからない映画。

ぼろぼろの日の丸を前にして、玉音放送を聞きながら涙する男一人。戦災で妻娘を失い、性的にも不能になった男は珠枝という孤児を引き取って育てる。ぶるんぶるんぶるん、夕陽をバックに走る親子を包むこんにゃくの歌。
10年後、男は性的不能から人類を救おうとしてこんにゃく製張型の研究に没頭し、生計はコンドーム工場で働く珠枝に頼りきりだった。しかしそのコンドーム工場も倒産。
父親の夢を支えるためにコンドーム行商にでた珠枝はなんだかんだで温泉芸者になり、ミミズ千匹の名器の持ち主として大評判を得る。そんなこんなで大製薬会社の社長が珠枝を愛人として迎えたいと言い出したため、父親の夢である「こんにゃく風呂」製作を条件に珠枝は社長の二号となる。
念願のこんにゃく風呂が完成し、万国旗を掲げて男泣きに祝う父親。すると今まで役立たずだったモノが復活。やったね。ここと冒頭との対比はすごいけど意味がわからない。
珠枝のほうはというと、こんにゃく風呂で足を滑らせて社長が急死。フリーの身になった珠枝を求めて全国から女衒が殺到する。父親とその新しい恋人の新生活を支えるため、珠枝は自らの体と賞金を懸けて絶倫の女衒・西川とのセックス三本勝負に挑む。

結局こんにゃく風呂とはなんだったのか。粘膜を拡張して空間的広がりをもったセックスとはなんだったのか。なにもわからないまま、社長を滑らせて殺しただけで退場していったこんにゃく風呂であった。
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