七星

トイレのピエタの七星のレビュー・感想・評価

トイレのピエタ(2015年製作の映画)
3.4
何も失うものはないはずだった。だけど、死ぬのは怖い。

死にたくて死ぬわけじゃない。まだ生きたい。生きてるのにもうすぐ死ぬ。死にたいのに死ねない。生きることも死ぬこともできない。入院と退院の繰り返しの生活。

プールに魚たちを放流して制服で一緒に泳ぐシーンとても幻想的で好きでした。
儚く尊い神秘的な女の子。
最後、1匹の死んだ魚が浮いている描写で、人の死を連想させるのも芸術的視点の多かったこの作品ならではでした。

キャンパスではなく、トイレの壁一面に愛を描く、野田洋次郎さん、静な性格だったけど素敵でした。
杉咲花ちゃんは天才だなって。すごくぶっ飛んでても、ちゃんとそこに存在していて、引き込まれました。
七星

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