MasatakaInoue

エクス・マキナのMasatakaInoueのレビュー・感想・評価

エクス・マキナ(2015年製作の映画)
4.1
衝撃作。

ゾッとするラストと、実世界のリアルを想像し戦慄した。

Googleのような世界最大規模の会社のCEOがAIを研究しており、その極秘プロジェクトにとある冴えないエンジニアが誘われる。

研究対象はジャケにも出ている半分機械の少女タイプAI、EVAである。

AIの精度を検証するテストとして、チューリングテストというものがある。人間がAIと明かされていない対象と会話し、人間なのかAIなのかを判定させ、一定以上の割合でAIと見抜かれなければ十分な精度である。というもの。

しかしこのAI、既にそのレベルは超えている。CEOはそんなレベルの問いには興味がない。

彼の目的は、
人間を原始的な猿と思うほどに遥かに優れた知性を持つ真のAIを作ることである。

作中、AIの発明が原子力爆弾の発明に例えられる。

CEOは未来人類を滅ぼすことになるだろう人類にとっての脅威を作り上げており、本人はその罪を十分に自覚している。罪の意識により、毎日アルコールに溺れている。

しかし、その知的好奇心を止めることができない。


1週間のテストを通じて主人公はEVAに恋をする。EVAも主人公をデートに誘ったりと好意があるようだ。
EVAは主人公に、CEOを信じるな、と警告し、2人でこの研究所から逃げようと焚きつける。主人公も乗り気である。

CEOはその計画に気づき、面白がる。何故なら、遂にEVAが真のAIかどうかを確かめられる時が来たからである。

それは、
EVAは本当に主人公に恋をしているのか?
という問いである。

可能性は3つ
1 恋している。
2 恋していない。
3 主人公を自分の目的のために利用するために恋しているフリをしている。

CEOは3であると期待する。主人公は断固として1であると主張する。

果たしてラストである。

遂にEVAが脱出に成功するとき、主人公と共に逃げるのかどうかという、上記の答えがわかるシーンがくる。

EVAは主人公に一瞥もくれず、まるでもう頭にないかのようにさっさと外に出てしまうのだ。。
MasatakaInoue

MasatakaInoue