RikuKitayama

東京ゴミ女のRikuKitayamaのネタバレレビュー・内容・結末

東京ゴミ女(2000年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

好きな人のゴミを日々漁るストーカー女の話。
設定的にホラーかと思いきや見てて抵抗感は全くなくて不思議。恋する女の子は総じて可愛いってこと?でもストーカーはNG。。この感じは何だろう。

部屋は想像とは違ってゴミがアーティスティックに飾られてるから何だか汚らしさは全くない。むしろ綺麗。

五大陸制覇した同僚(柴咲コウの脇役はレア?)とロリコンのマスター、過剰にみゆきに言い寄る客。変人しかいないのに淡々と日常が過ぎて行って、そのギャップが醸し出すのほほんとした雰囲気が心地よかった。
観てる人によっては退屈なのかな?そこが1つの好みの分かれ目な気がする。

憧れのよしのりとついに一夜を共にしたものの、実はずっと前からゴミを漁られてたことに気付かれていたという驚きの展開。それがきっかけで気持ちが冷めて一気に距離を置くみゆきの心情が凄く興味深い。

つまりはみゆき自身ゴミを漁ってること自体に罪の意識は元からあって、よしのりは遊びなのか本気なのか不明でも恋人のような関係になれたときそのことがバレるというのは妙にプライドを傷付ける出来事だったってこと?
見てて分からなかったけど根底にある気持ちは分からなくもないという。。人間って一人一人が複雑で難解で、だからこそ面白いし深く悩んだりもするのかな。

あとみゆきが同僚に夢がないことを吐露するシーンがあって、それが何かに依存する要因の一つでもあるのかなと思った。生きてくうえで自分で自分を充実させてあげる術を持つことは凄く大切だし、それができないから他人に幸せを求めてしまうのかなあ。簡単そうで難しい。

そして最後、みゆきの捨てられなかったものって何だろう。
観てる人に問い掛ける系の映画は個人的に好きだからその点よかった。

短いしサクッと観れるからおすすめしやすいと思う。
RikuKitayama

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