森泉涼一

劇場版 MOZUの森泉涼一のレビュー・感想・評価

劇場版 MOZU(2015年製作の映画)
2.4
ドラマで火がつき映画化という邦画のお家芸とも言えるパターンは成功する事例が少ない中で、本作はドラマ版の期待を大いに裏切った大失敗作なことは間違いない。
ダルマと倉木の家族の関係性や真相というストーリーを始め、ドラマ版に匹敵するアクションや海外ロケと見所が多いはずだったのだが、全てが予想を下回る出来栄え。
ダルマはビートたけしが演じるというネタバレが予告からあったがドラマ版のように2転、3転と伏線を張りながらの展開を期待するも蓋を開けてみれば何とも淡白なストーリー。
新キャストとしてMOZU初登場の松坂桃李と伊勢谷友介もダルマを崇拝するキャラというのは予告で認知されていたもののこれ以上の魅力に感じることはなく、特に松坂桃李演じる権藤は池松演じた新谷に似せた設定だったが池松越えはならず。彼の化け物っぷりへの嫉妬で坦々と狂った奇声を吐き続ける青髪の犯罪者という印象しか残らない。
本作の一番の欠点は俳優達一人一人を際立てようとしすぎたことにある。確かに西島初登場シーンや池松待ってましたと盛り上がれるシーンも見受けられるが、それ以上に一つの事象に対しての追求が疎かで雑すぎる。ドラマでは伏線のカバーなどで補っていた部分がそこがなくなるとこうも質が落ちるものかとまじまじと体感した思い。
やはりシーズン2の落ち目が見えてきたところでの終演が妥当だったのではと改めて感じる。最後にダルマの本名を検索してみると面白いことがわかる。製作の裏まで推理できてしまうのでMOZUを美化したければ検索要注意。