天然パーマのとおる

ヘイル、シーザー!の天然パーマのとおるのレビュー・感想・評価

ヘイル、シーザー!(2016年製作の映画)
3.2
面白いけれど、結局何を観てたんだって思うような不思議な作品。

主人公は映画制作の仕事に携わっており、その中でさまざまな出来事に巻き込まれる。

映画業界が舞台なので作中にたくさんのオリジナル映画作品が出てくる。これがなかなかにすごい。
作中劇の"演者"の視点と、その作中劇の"撮影者"の視点と、"鑑賞者"の視点と、"傍観者(第3の壁の外)"の視点で観る事で、なかなかに深い視点の階層になっている。
出演俳優たちも、"作中劇の人物"、"作中劇を演じる俳優"という二つ以上のキャラを映画のなかで演じていたり。
その作中劇の作り込みがクオリティ高く、その強いこだわりとクセを、コメディのために使うというアホらしさ。ほんと良い意味でコーエン兄弟の作品って感じ。