いちき

何を怖れる フェミニズムを生きた女たちのいちきのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

ネタバレというか、コメントを晒したくないので隠します。たくさん思うところがあったので、少しだけ。

上映後、上野千鶴子さんのお話を聞くことができた。
フェミニズムは誤解されやすいけれど、こうやってわたしがズボンを履いていっちょまえに社会に出れることは、時代が勝手にそうなったから、ではなくて、いろんな人の怒りと哀しみとまさに血の滲むような努力のおかげなんだなあと思って思わず涙が出た。
それは、女としての辛さを、共有できたこと、また、人生の先輩方がわたしの体験してきたことの何倍も辛い状況の中でも、たくましく生きてきたことがとても嬉しかったから。そして、私たちの代への責任を真剣に考えていることがわかったから。

男を負かすことではなく、女であることを愛せるようになるための活動がフェミニズムなんだ、と、とても美しい理論だ。
少しだけかじったひとたちは、くそフェミとか言うけど(わたしも軽いところでは自分をそう言ってしまうこともあった)、そうやって逃げるのは愚かだし、先人の努力も知らずに踏みにじるような言葉を使ってた自分を恥ずかしいと思った。フェミニズムは、男を負かすことが目的では決してない

男の人もジェンダーについて考えなければ、自分たちの身を削り続けることになるのになあ。男性学がもう少し日本でも根付いて、真に平等な思考ができる人間が増えてほしいな。自分にできることは少しずつでもする、曲げない。

そしてわたしはフェミニズムというよりかは、平等なジェンダーというあたりに興味があることがわかった。性別に意味がないユートピアにいつかなればな。私の人生で、次の世代に負い目を感じるようなことはしたくないから、少しでも前進させたいと思った。個人的な範囲でもいいから