ブチャラ

日本のいちばん長い日のブチャラのレビュー・感想・評価

日本のいちばん長い日(2015年製作の映画)
4.0
【小鍋の火加減を調節しないと小魚はスグに煮崩れしてしまう。】



阿南惟幾が陸軍大臣に任命されてから玉音放送が流れるまでを描いた映画。

日本の戦争系映画を初めて映画館で見ました。もう館内おじいさんおばあさんだらけね。上映中こんなに小便に立つかねってくらい前を横切る人多くてそれだけで大丈夫かよ日本と思ったりして。

印象的だったのは、昭和天皇演じる本木さん、鈴木貫太郎総理演じる山崎さん。なんか喋り方、所作が普通の人と違う。昭和天皇、鈴木貫太郎がどんな人物だったかとかそんなの全然知らないけど、昭和天皇は玉音放送で聴いた声となんだか一緒。これが役作りというやつなんですね。

主人公は阿南惟幾さんなわけで、まぁ歴史物ではよくある諸説ありますが…ですけどこの映画は腹芸説らしいです。
ポツダム宣言を受諾するかしないか国体の護持を求め本土決戦の熱が高まった陸軍の強硬派をどうするか。色々と苦難があったのだなと伝わる映画です。

惟幾の自決シーンがもう生々しすぎてぞわぞわします。
惟幾が自決の前に酒を飲んでいる時「酒を飲んだ方が血行が良くなって出血多量で確実に死ねる!」と言うシーンがあるんですけど隣のおじいさんが笑うんですよ。さすがですよね。俺笑えないもんな。

最後、特別出演の戸田恵梨香がなんかカッコ良かった。

追記
ランニングシャツは戦時中もランニングシャツらしい

2015-8/30