ふみを

バケモノの子のふみをのレビュー・感想・評価

バケモノの子(2015年製作の映画)
3.3
現実に師弟関係を有する私から見ても、主役2人は少し変則的だけど、理想的な師弟だと思います。

師を神のように盲信するのは間違いである。師の(生活や性格で)ダメなところも、ダメなものとして良く見なさい、それも師の技を形成している要素だから。と、私は教わりました。
また、こうした事は師弟ができるだけ共に生活し、深くコミュニケーションを取りながらでないと学べません。

この映画の主役は、それらをキチンと実践しています。さらに、師のモノマネを経て、技の理解を深めていくプロセスも、素晴らしい描き方だと思いました。

題名の通り、師弟→親子なのかもしれません。しかし私的には、師弟=親子にはならないので、映画の2人も最後まで師弟なのだと思っています。
そう捉える方が、クライマックスでの師匠のセリフに対する泣け度がさらに上がりました。

ラストについては、少し引っかかる部分があるのですが、もはや技の継承などを飛び越えた究極の師弟関係なのかもしれません(そうでも思わないと納得がいかない)。
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