特撮という現代では子供の観るもの、という風潮に落ち着いてしまったジャンルを、再び映画のスクリーンに蘇らせた意味でも、日本映画の大きなターニンポイントになった本作。
初代ゴジラを踏襲し、音楽やカメラの視点も初代を意識したような場面もある。
そして、今作の突飛つすべきはそのゴジラのビジュアルである。
これまでの、可愛らしく、しかしどこかヒロイックなゴジラ像ではない。原点回帰の人間の意思の通じない、全てを蹂躙し、破壊の限りを尽くす恐怖の権化、怪獣王ゴジラの復活だった。
観るもの全ての度肝を抜いた本作。こういった映画をこれからも、もっと観たいものである。