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杉原千畝のたむたむのレビュー・感想・評価

杉原千畝(2015年製作の映画)
3.7
「僕は今でも、世界を変えたいと思っているよ」

第二次世界大戦中、独断で日本通過ビザをユダヤ難民たちに発行し、6,000人余りものユダヤ人を救った日本のシンドラーと呼ばれる男、「センポ」の愛称で知られた元リトアニア日本大使館領事・杉原千畝の史実をもとに描いた伝記ドラマ。

以前『シンドラーのリスト』を観た後に本作の事を知り気になってたところ、タイミング良くCSで放送していたので鑑賞。

とても学びの多い作品でした。
邦画に分類されている手前か、日本の俳優ばかりメインキャストに挙げられていますが、どちらかといえば主演である唐沢寿明以外の日本人キャスト露出度は控えめ。杉原氏を取り巻く主要な登場人物に扮する多くは、海外の無名俳優ばかり。とはいえ演技は申し分なく、言語に関しても大半が英語なので、多少のチープさはあれど洋画のような趣のある作品になってます。
唐沢寿明の流暢な英台詞に注目(覚えたのかな…)

ウラジオストクから船に乗り日本へ渡るシーンで、肩を並べて国歌を唄うユダヤ難民たちの姿には、ユダヤ人の結束力と逞しさのようなものを感じました。現在のイスラエル国歌がユダヤ人たちにとって特別な歌であったことや、この偉大な功績を残した杉原千畝という人物の事も、恥ずかしながら本作で初めて知った私。。無知にも程がある(^^;;

彼に救われたユダヤ人の子孫は、世界中で4万人以上にものぼるそうで、数だけ見れば一般的に名の知れたオスカー・シンドラーよりも、ユダヤ人救済に貢献した人物と言えるのかも知れません。

彼の偉業は、もっと広く知られるべきですね。。
日本人の誇りを感じさせる、気高き人でした。
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