ももも

クレヨンしんちゃん オラの引越し物語 サボテン大襲撃のももものレビュー・感想・評価

4.2
まさかのゾンビもの! 次々と人を飲み込んで増殖するサボテン、事態を隠蔽しようとする市長、ショッピングモールへの遠征、音に反応する敵を息をひそめてやり過ごす展開……。ゾンビ映画が大好きなのでとても楽しめました。
ただ、ホラー演出が控えめなので、演出的にはゾンビものというよりもモンスターパニックものに近くなっているとは思う。「踊れ!アミーゴ」のようなホラー描写があれば個人的には最高だったんだけど、この映画の明るい雰囲気にはそぐわなかっただろうな。

しんのすけと風間くんの物語がやっぱりいい。素直にさみしいと言えず、見送りにも行けない風間くんと、まったく気にしていないという顔をするしんのすけ。手作りの防衛隊バッジを手に電車を追いかけてしんちゃんの名前を呼ぶ風間くんと、涙ぐみながらそれに応えるしんのすけ。この画だけで一本の映画になっている(これを長編にしたのが後の「天カス学園」だろう)。
メキシコでの生活の描写もたのしい。しんちゃんが早々にメキシコ語を習得しているところとか、適度にリアルでおもしろい。ラストバトルがあまり長引かないのもいいと思う。全体的に過不足のない構成で、大満足です。
ももも

ももも