ふるこ

母と暮せばのふるこのレビュー・感想・評価

母と暮せば(2015年製作の映画)
3.5
諦めた。

その瞬間にふっと張っていた糸が切れ、家庭を失ってしまった。それでも投げやりにはなれない。そんな母はきっと生きながら死へ向かっていたのかも。
それを止めず…生きろと突き放さずに慰めながら見守って連れ立つ息子。
息子が現れたわけではなくて、自分が息子の逝った世界へ一歩ずつ踏み込んでいたのかも。…しれない。



ファンタジーの見過ぎなのか…これをファンタジーだ!とはあまり感じない私は置いていかれる事もなく、やっと落ち着いて鑑賞できる心が整いました。
品良く振る舞い、他人に無礼を働かず、教えを守ってよく働く。忘れてはいけない。
良かったです。


…とても良かったよ。最後の急な謎の大合唱シーンさえなければ。
私はそう思ってしまった…。なぜ映したのか、あの世なのか??あの大合唱団は…。どうしたんだ…。急に白んだ画面でドンと突き放されて思わず二度見。巻き戻し。私まで連れていかないで浩二…。
…そんなシーンで全て吹き飛んだ午前5時、
気になるのは私だけか…。息子と2人、祭壇に背を向けてようやく自分も現世を旅立つ…ってな後にアレは…

人の感性って色々ね。すごく。

嘆きに耐えよ。突き放された世界…。
耐えられない。。まだ生きてみます。
ふるこ

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