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ラブ・アフェア 年下の彼のsatchanのネタバレレビュー・内容・結末

ラブ・アフェア 年下の彼(2012年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

ケイト・ボスワース、どこかで見たことがあると思ったら、『アリスのままで』で長女役をしていた女優さんでした。カルバン・クラインの広告塔を10年も務めているそうなので、見たことがあるはずですよね。この映画では、作家志望の新妻ジェーン役で、旅先で知り合った若造との不倫に走ってました。ビオラ弾きの旦那レオナルドは、コンサートの練習に忙しく、夫婦関係が冷え切っています。妻をなおざりにしている感が半端ないので、ジェーンが浮気に走るのも無理ないのかな…と同情してしまいます。物語が進むにつれて、できちゃった婚で結婚したのに、流産してしまった過去があると分かりました。ジェーンは、いくら妊娠しても死産してしまうことに悩んでいて、痛々しいです。それ故に暗いのですが、浮気を正当化してる感は否めません。

レオナルドの言動は本当イヤ。奥さんの気持ちに寄り添う素振りが見られません。でも、実はレオナルドも仕事のせいにしてるだけで、授かるはずの赤ちゃんを失った悲しみから、逃れようとしていたのかも。レオナルド役のイド・ゴールドバーグはイギリスで活躍してるのかな?イスラエル出身とのこと。『ユダヤ人を救った動物園』にも出てたみたいですが、忘れてしまいました。あそこまで、ジェーンのことを考えてないのに、駅のホームで待つ厚かましさは、都合が良過ぎです。自分を捨てるジェーンを見て、呆気にとられた顔をしてましたが、もう少し前に気がつこうよ!夫婦関係の修復をする努力をしようよ、と思います。だからって、ジェーンが浮気して良いわけでもなく、2人とも自分勝手な感じ。若気の至り婚がテーマでしょうか。

年下の彼ケイレブを演じてるジェイミー・ブラックリーがキュートな感じ。イギリスの俳優さんらしいです。イスキア島のデートや、アラゴネーゼ城など、風景がきれいで、不倫に走る2人が美しく描かれています。ナポリの街並みも素敵です。島でデートした後、ナポリへ帰る時間が訪れ、フェリーに乗るのですが、シンデレラみたいで良いですね。カボチャの馬車はやっぱり素敵だなぁ。夫婦関係が悲惨なので、不倫の方が輝いてました。映像もキラキラです。

それから、ジェーンが聞いている戦争体験テープ、おばあちゃんの話が印象的でした。物語の筋と関係ないのが惜しい感じですが、夫婦間の会話よりも心に響きました。別れて終わるより、小説を書き上げて、ケイレブと新しい生活を始めるエンディングの方が良かったなぁ。
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