ポン太

はじまりへの旅のポン太のレビュー・感想・評価

はじまりへの旅(2016年製作の映画)
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邦題の酷さは置いておくとして、非常に面白い映画だった。
(「面白い」という言葉には意味がない、と劇中で言ってましたね笑)

お父さんの気持ちもわかる。
こんな酷い社会に自分の子供を染められたら終わりだから、自分で育てるんだと強い信念を持ってるんだと思う。
そういう親が今アメリカで増えているらしい。
日本でも不登校小学生YouTuberのゆたぼん君みたいなのが出て来たりしていて、公教育に対する不信感とか、子供なんて自分で育てられるんだといったような考えは先進国各国で少しずつ増えてる傾向みたいだ。

ただ、子供に万引きさせたらあかんやろ。
アメリカ版「万引き家族」かいな!
「人間は言葉より行動で決まる」と死んだお母さんも言ってたやろ。
やってる事結局ただの万引き家族やで。

ワザワザファミリーレストランに行って「まともな食べ物がない」とか言っときながら、子供に万引きさせた砂糖た〜〜っぷり入ったアメリカのチョコレートケーキを食べさせるイカレタお父さん。
素手でグッチャグチャにしながらチョコレートケーキを食べる子供たち。
それに対して注意もしない。

どれだけ自然の中でのサバイバル力を鍛えても、どれだけ歴史や言語や哲学を学んでも頭良くなっても、人間の社会を生き抜いていく力も同時に育てないと、子供の将来の為にならないと思う。
このお父さんに欠けていたのは、子供に対する社会性の教育。

ここで私の好きな岡本太郎の名言を引用しよう

「背広を着て現代を受け入れながら、本質的に跳ね返していくんだ。制約されるからこそ、内にたぎる、反逆する情熱。それを色、形、言葉、行動として爆発させていくんだ」
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