福福吉吉

エイリアン:コヴェナントの福福吉吉のレビュー・感想・評価

エイリアン:コヴェナント(2017年製作の映画)
3.5
◆あらすじ◆
宇宙船コヴェナント号は移住する惑星に向けて航行中、事故が発生して船長が亡くなる。その直後、謎の電波を受信して予定の惑星とは異なる惑星が発見される。新たな船長となったクリスは電波の発信元の惑星が近いこともあり、その惑星に調査隊を派遣する。降り立った調査隊は巨大な宇宙船の残骸を発見するが...。

◆感想◆
前作「プロメテウス」の内容の続きであり、エイリアン誕生の秘密に迫る内容になっていました。

最初にコヴェナント号に事故が発生して、船長が亡くなって妻のジャネット(キャサリン・ウォーターストン)は悲嘆にくれるところから始まり、ジャネットを中心にストーリーが進んでいきます。その事故直後に新たな惑星が発見され、副長だったクリス(ビリー・クラダップ)はその惑星に向かうことを決めます。ジャネットは予定していた惑星に向かうよう反対しており、最初から嫌な予感しかないストーリー展開が続きました。

新たな惑星で巨大な宇宙船が発見される一方、調査隊のメンバーの中で体に異変を起こして、謎の生命体が出現します。その宇宙船には前作「プロメテウス」の乗組員だったエリザベス・ショウの痕跡が残っており、そこから前作のアンドロイド、デヴィッド(マイケル・ファスペンダー)が現れる展開は観ていてワクワクしました。謎の生命体とデヴィッドの存在はストーリーを陰鬱で冒涜的な展開へと導いていきます。

コヴェナント号のアンドロイド、ウォルター(マイケル・ファスペンダー)とデヴィッドの関係が本作の特異なストーリーを紡ぎ出しており、同じアンドロイドながら二体の違いが面白い要素になっていました。

ストーリーが進行するにつれて、謎の生命体に命を狙われるパニックものの色合いを濃くなっていき、スリリングな展開が楽しめました。このあたりは「エイリアン」シリーズでお馴染みの流れですが、やはり奇怪な怪物に襲われるシーンは緊迫感に満ちていて楽しかったです。

前作「プロメテウス」と本作は「エイリアン」シリーズの前日譚という位置づけにあるため、ストーリー展開が読めてしまう部分があり、その点で意外性を欠くものの、最新の映像技術の凄みがあって十分に楽しむことができました。

鑑賞日:2024年2月12日
鑑賞方法:Amazon Prime Video
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