黒しゅが

グレイテスト・ショーマンの黒しゅがのレビュー・感想・評価

グレイテスト・ショーマン(2017年製作の映画)
4.1
貧しさの中にあっても、幸せを見出だす家族がいた。バーナム(ヒュー・ジャックマン)と妻のチャリティ(ミシェル・ウィリアムズ)、そして二人の娘たち。
勤める会社は倒産したが、銀行から借りた金を使い奇妙なものを展示した『バーナム博物館』をオープンさせる。客足は延びあぐね、娘の何気ない一言を皮切りに、『ユニークな人』を集めたショービジネスにシフトする。
劇評家には『サーカス』と酷評され街の者にも罵声を浴びるが、そのサーカスは盛況でありバーナムは裕福になっていく。


ショービジネスで成り上がり、貧乏な家に生まれながら上流の仲間入りをした男。その栄枯盛衰、そして再び全てを取り戻すサクセスストーリー。
ミュージカル映画であり、楽曲を手掛けたのが『ラ・ラ・ランド』のベンジ・バセック&ジャスティン・ボールということで、期待度はかなり高かった。結論から言えばその期待を裏切らない傑作であった。
批評家の評は芳しくない作品だが、やはり開幕からのミュージカルシーン。『シカゴ』『ラ・ラ・ランド』のように冒頭で観客の意識と視線を一気にスクリーンに集中させる。煙の中で踊るカットなど、それだけで絵画のような美しさを持つ。
ミュージカル映画はキャラクターや場面、脚本を印象付けるタイミングで楽曲のシーンが入るため、テンポが悪くなりがちだ。今作もダラダラ進む場面があれば急展開する部分もあり、しかも上映時間が短いため粗が目立つのかもしれない。
ミュージカルシーン以外はほぼ駄作、等と言われる始末だが、伝えたいテーマははっきりしており荒削り故に真っ直ぐ響いてくる気がしている。
個性豊かなキャラクターとその強いメッセージ、圧倒的なミュージカルシーンに魅せられることは間違いなく、観賞後は高揚感が引かないほど、楽しめた作品だった。