ハギマニア諸島

グレイテスト・ショーマンのハギマニア諸島のレビュー・感想・評価

グレイテスト・ショーマン(2017年製作の映画)
3.0
音楽★★★★★
物語★☆☆☆☆
間を取って★3点な映画でした。

音楽はめちゃくちゃ良い!!
冒頭シーンが今作で1番の胸熱。
テンションめちゃくちゃ上がりました!

ショーのシーンはどれも圧巻。
スクリーンから熱気、躍動感が存分に味わえるため映画館で観る価値はこれだけでも大アリ。(てかずっとショーでいい…笑)

個人的には貧乏時代に屋上で子供と歌う『ア・ミリオン・ドリームズ』が一番お気に入りの曲です。



そして物語は…
ここから不満をツラツラ書くので本作好きな人ほんまにごめんなさい。

脚本雑くないすか?笑
今作はビックリするくらいジェットコースターの如く物語は進んでいきます。

序盤からたくさんの問題を提起してくる割には全然解決させないまま幕を閉じる。

義父との確執や社会的少数派、いわゆるマイノリティへの周囲の偏見・差別、等々他にも挙げだすと結構ある。

そして随所に主人公の挫折が描かれるが、そこを這い上がっていく描写がびっくりする程雑い。解決し難い問題にぶつかったら、とりあえず歌を挟み込み、歌い終わった時には何か知らんけど解決してる、的な展開がやたら多い。

一番の問題は前述の通り、挫折からの這い上がりの掘り下げが浅い為、主人公の夢が叶う象徴でもあるショーのシーンがいまいち盛り上がらないこと。

割り切ってショーだけを楽しむのが一番正解なんだろうけど、作り手は恐らく作品を見る限りでは物語込みでの感動を求めているように感じられ、余計に腑に落ちない。



と色々書いたものの音楽はほんとに素晴らしいの一言。扱っている題材も言わば「社会的少数派の見世物小屋」であり、下手すれば世間から集中砲火を受けてもおかしくない内容。そんな彼ら彼女らをわりと直接的に描き、真っ向からその題材を扱ったのも感動的に思う。

良い部分もふんだんにあるだけに何だか勿体ない作品でした。