MoyuruAizawa

グレイテスト・ショーマンのMoyuruAizawaのレビュー・感想・評価

グレイテスト・ショーマン(2017年製作の映画)
2.5
フリークスを記号的にしか扱っていない
彼らがどういった人間で、どういったことができて、どういったことができないのかが描かれない。彼らの特徴を利用した演出もない。これでは多様性の素晴らしさは伝わらない。
ただ珍しい人たちがありふれた踊りをしてる様を見せられた(そもそもサーカスなのにステージに横並びになってみんなで踊るだけってなんなの?)。
劇中の偽物という言葉がまさしく当てはまってしまっている。
一方でジェニーの歌の公演は素晴らしい。圧倒的歌唱力で魅せられるし(リップシンクしてるだけだけどね)、それは彼女のスキルを活かした本物。

その後、上流階級たちと共に公演の成功を祝う場ではバーナムがフリークスを追い出す。バーナムも結局はフリークスを虐げるということに嘆き自分らしさについて歌って表現する。やっと物語に波風が立ち始めたかと思いきや、この件については特にこの後進展はなく、なかったかのようにバーナムとフリークス達は再び公演を始めることになる。

フィリップを口説き落とすシーンも全て軽快な歌のやりとりによって行われるので、彼が失う物の大きさ、なぜそのリスクを負ってまで手を組むのかといった描写が十分にできていない。
そして彼が来たからこその、サーカスへの変化というものも描かれてはいないので、彼はいなくても良い存在となる。彼を招き入れることで上流階級の人間も集客できるような公演を作るといってたが…

歌自体はとてもキャッチーで良かったです。