Ryan

海難1890のRyanのレビュー・感想・評価

海難1890(2015年製作の映画)
1.3
安倍晋三肝入り、出来の悪いプロパガンダ映画。


ストーリー
1890年に起きたエルトゥールル号遭難事件とイラン・イラク戦争最中の1985年に、テヘランに取り残された日本人の救援のためトルコ政府が救援機を飛ばして救出した出来事の顛末を描く。


主演 忽那 汐里


人を想う気持ちが弱い。
全く面白くない。
最初から「良いように撮る」事しか考えていない。良いように撮るのはそれで構わないが、良いように撮りすぎて中身が薄っぺらい。
人間を駒のように捉え、自国讃美を促すためだけの時間。無駄無駄。
最も問題なのはキャラクターが"生きていない"事だろう。
こんな人間が存在すると思ってる製作者たちの無能な顔が浮かぶ。
全て言葉で"愛"を伝えるがそんなもの愛ではない。

こんなに"邦画の枠"に当てはまった映画作りは逆に難しい。
ここでセリフ、ここで瞬き、ここでアクション、全てが邦画のルールに乗っ取った演出なので、次に役者がやる演技までもが見える。
「真心は時代を越える」を言っとけば映画になるのか?この時代の人間を馬鹿にしてるのかと言いたくなるくらい酷い。

「20世紀初の大虐殺」と呼ばれるオスマン帝国によるアルメニア人大量虐殺(150万人)の事実を製作者は知らないのだろう。
まぁ、知っていればここまで"愛"とやらだけに頼った映画作りにはならなかっただろう。
もし、上記の事を知りたかったらクリスチャン・ベイル主演「THE PROMISE 君への誓い」も観てほしい。
今作は"愛"を謳い、かたや裏では"悲劇"を描く。
両方を見て是非感想を聞かせてほしい。

本当につまらない映画だった。
Ryan

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